人口減少時代に備え、都市機能の集約と公共交通の連携で
持続可能なまちづくりを実現する米子市から学ぶ。
📍 米子市の位置(鳥取県西部)
このまま何もしなければ...
立地適正化計画による「コンパクト+ネットワーク」
三郷市と同じ人口規模で成果を出している都市が関東近郊にない
三郷と同じ14万人、先進的な取り組み
立地適正化計画を策定・施行し、まちの機能を最適配置するまちづくり戦略
施設がバラバラに点在
立地適正化計画で都市機能を集約
公共交通でエリアを結ぶ
コスト削減と利便性向上の両立
米子市は鳥取県西部、山陰のほぼ中央に位置し、南東に中国地方最高峰の大山(だいせん)、北に日本海、西にラムサール条約登録の中海(なかうみ)を有する、豊かな自然環境に恵まれた街です。
道路、鉄道、空港の利便性が高く、古くから地域の交通結節点・宿泊拠点として栄えてきました。
市街地と住宅地や農地がある郊外など、地域により特徴があり、それらがうまく融合しています。
鳥取大学医学部附属病院をはじめ医療機関が充実。高齢者にも子育て世帯にもやさしい環境です。
皆生温泉は「トライアスロン日本発祥の地」。海水浴、登山、スキーなど四季を通じてレジャーを楽しめます。
「歩いて暮らせる 住んで楽しいまち よなご」
医療・福祉・商業施設を集約し、人口減少下でもサービスを持続
駅周辺の賑わい創出と観光拠点(皆生温泉)の強化
市街地拡散を抑制し、インフラ維持費を最適化
「住む場所」と「都市機能」を明確に区分し、効率的なまちづくりを推進
人口密度を維持し、生活サービスを持続させるエリア。災害リスクが高い場所(土砂災害特別警戒区域など)は原則除外。
目的別に明確なブロック分けを行い、ハード面・ソフト面の両対策をセットで実施。
計画の中核として、米子市は13の課題を特定し、それぞれに対応する方針を立てています
20年後(令和24年/2042年)を見据えた施策を展開
課題1〜8対応
医療・福祉・商業施設を「米子駅周辺(中心拠点)」や「皆生温泉周辺(観光拠点)」などに集約し、サービスの効率化を図る
人口密度を維持し、コミュニティを持続させるため、災害リスクの高いエリアを除いた区域への居住を促す
老朽化した施設の統合・建て替えを推進(新体育館整備、保育園統合、米子駅南北自由通路など)
課題9〜11対応
循環バス「だんだんバス」や生活路線の運行を継続し、郊外とまちなかをつなぐ
スマホを使った電子チケット運用の実証実験を行い、利用者の利便性を向上
運転手不足への対策として、自動運転バスの実証実験を実施。テクノロジーによる持続可能な公共交通を模索
課題12〜13対応
国や県と連携し、日野川の堤防整備やダムの長寿命化、排水機場の整備を実施
ハザードマップの配布、防災ラジオの普及、避難計画作成の支援などにより、リスクがあっても安全に住み続けられる体制を構築
国の計画制度に適合させることで、事業費の約50%に補助金を活用。アリーナや駅周辺整備等の大規模事業を財政負担を軽減しながら実現
公共施設(体育館や庁舎など)を「県と市で合築(共同建設)」することで、建設費と維持管理コストを大幅に圧縮
計画の実効性を測る具体的な数値目標
老朽化した施設の建て替えにあたり、県と市の共同建設でコストを抑制。既存ストックを活用し、新設より維持・向上に重点。
市街地中心部にも浸水リスクがあるが、既成市街地の全移転は困難。「リスクを回避・低減しながら住み続ける」方針を採用。
運転手不足を見据え、自動運転バスの実証実験を実施中。市民に「受け入れられる」環境醸成を進めている段階。
担当者の説明から読み取れる、特に重要なポイント
災害リスクがあるエリアでも、ハード整備とソフト対策(防災組織の結成など)を組み合わせることで、居住区域として維持する現実的な判断をしている。
県と市が施設を共同化(合築)することで、人口減少時代の財政難に対応。三郷市も県や近隣市との連携を検討する余地がある。
国の計画制度に乗ることで、大型事業の補助金(事業費の約50%)を最大限に引き出し、まちづくりの駆動力にしている。
米子市担当課より説明を受けた後、実際に街に出て現地の状況を視察しました
担当課から行政説明を受ける創政MISATOメンバー
説明後、米子駅前を実際に視察
米子駅を起点に街を回遊する「だんだんバス」
自動運転バス実証実験の様子
自動運転バス外観
視察を通じて得た気づきと、三郷市への想い
今回私が最も関心を持ったのは、三郷市と財政・人口規模が近い米子市が「どうやって先進的な施策を実現しているか」という財源面です。米子市は「立地適正化計画」を策定することで、国(国交省)の有利な補助金を獲得し、米子アリーナ(体育館)や遊歩道整備などでは事業費の約50%を国費で賄っています。また、公共施設を県と市で合築(共同建設)し、建設費と維持管理コストを大幅に圧縮するなど、戦略的な財政運営が印象的でした。市民の声を政策として実現するには財源確保が不可欠であり、その術を磨く決意を新たにしました。
今回、会派の行政視察で「コンパクトシティ」をテーマに視察先を探す中、条件に合う自治体が近隣になく、三郷市と人口規模が近い米子市を訪問しました。どの自治体も人口減少や高齢化という共通課題を抱えており、各地の取り組みや課題を共有する場の重要性を改めて痛感しました。米子市職員の皆さんが「20年後の街の姿」を具体的に思い描きながら業務に当たっている姿勢が印象的でした。私たち議員も、市長や職員と共に「20年後の三郷市」を描き、その実現に向けた政策を提言・推進していきたいと考えています。
今回の視察で特に学びになったのは、米子市の「ゾーニング」の巧みさです。「健康増進」「居住誘導」「商業誘致」と目的別に明確なブロック分けがなされていて、そのエリアごとに「ここに何を置く・どう動いてもらう」という設計が行き届いていました。また、建物整備などハード面だけでなく、暮らす人を支援するソフト面の対策がセットになっている点も印象的でした。三郷市の都市整備においても、「どこに何を置き、どう人の流れを作るか」という全体設計を、各部署が連携して考える体制が重要だと感じました。
視察前日から現地に入り、米子駅のバスターミナル「だんだんバス広場」が交通結節点として機能していることを実感しました。特に印象的だったのは自動運転バスへの取り組みです。運転手不足という全国共通の課題に対し、テクノロジーで解決を図る米子市の姿勢には先進性を感じます。面積(三郷市の約4〜5倍)を考えると、よりコンパクトな三郷市では、米子市以上に密度の高い施策や早期実装が可能ではないかと思いました。また、公共交通の改善は単なる移動手段ではなく、まちの賑わい創出や高齢者支援など多面的効果があることを学びました。
創政MISATOメンバーが米子市担当課に質問した内容と回答
※ 本質疑応答は、行政視察時のやり取りを創政MISATOが独自にまとめたものです。正式な回答については米子市の公式見解をご確認ください。
【目標】 コミュニティバスの利用者数を、令和元年の約12.9万人から、令和24年には14.3万人へ増加させる。
【具体的な対策】 単に現状を維持するだけでなく、利便性を高めて利用者を増やすために以下の施策を実施。
「管理不全な空き家の除去」と「使える空き家の活用」の両面で対策しています。
再質問:「様々な団体」とはどんなものか?
会議録で強調されていた「団体(連合組織)」は、主に防災・安全安心の分野に関連。空き家も防災上のリスク要因となるため、以下の組織が関連しています。
三郷中央駅や新三郷駅の周りに、病院・買い物・子育て施設がそろえば、車がなくても暮らしやすい街に。
米子市ではバス路線を再編して利便性アップ。三郷のコミュニティバスも、もっと便利にできるかも。
ベンチや木陰、休憩スポット。ちょっとした工夫で、高齢者も子育て世代も外に出たくなる街づくり。
米子市視察 + 翌日:日吉津村視察(2視察分・2泊3日)
政務活動費 1人あたり
本経費は米子市と翌日の視察先を含む2視察分の合計です。前泊分の宿泊費(50,600円)と企画手配料(4,000円)は私費負担のため、政務活動費には含まれていません。